煩悩と惰性。

適当に日々思ったこと綴るところです。

ウィッチズガーデン 感想&批評。

公式HP。
http://windmill.suki.jp/product/witch/top.html

ういんどみる最新作「ウィッチズガーデン」が終わったので感想でも。ここのソフトハウスの作品は「祝福のカンパネラ」以来のプレイとなります。個人的には未だに「はぴねす!」の印象が強いメーカーさんですね。

※以下、ネタバレを含みます。


・音楽。9点。
BGMが30曲、Vocal曲が6曲。
キャラソンによりVocal曲が多めです。涼乃の「Milky Ice」がとてもいい曲。BGMは雰囲気にあっており問題なし。逆に、印象に残るような楽曲もありませんでしたけれども。


・絵。8点。
CGは90枚、SDは21枚。18禁系CGが45枚と半数を占めます。日常についてはCGがやや少なめですが、後述のE-moteがカバーするので、飽きることはありません。派手な演出の中でも埋もれないSDも見事。
シーンでは大量の差分を用意しているのもここのソフトハウスの売りの一つですね。差分が30枚以上あるのはなかなかありません。主人公が絶倫を通り越した別の生き物が如くの体液量というのもいつもどおりです。汁気多目が好きな人にはお薦めできますね。
とまあ褒め称えましたが、一部CGは若干違和感を感じる出来になってしまたのは残念。服装によって体格が若干異なるのはね・・・特に莉々子さんはお胸が発育しすぎだと思うんだ。


・システム。8点。
config等の足回りは特段問題なし。Skipは極端に遅いですが、そこはE-moteのため、仕方がないところでしょう。次の選択肢へ進むのコマンドはあるけれども、そもそも選択肢が少ないため使い道が少ないです。
欲を言うなら、全シナリオの回想とか、ログから過去のテキストまでジャンプできる機能は欲しいところ。


・演出。10点。
E-moteが素晴らしいです。このシステムだけでも購入する価値があるといえるでしょう。次元が違う表現力です。売り文句の「キャラクターが生きているように見える」が納得できます。
このシステム以前に立ち絵の動かし方が抜群に上手いですし、ういんどみるは演出面では他を寄せ付けない圧倒的なブランドになりましたね。


・声優。9点。
特段問題なし。
音ちんの声を聴いたのがすごい久しぶりな気がする。カンパネラ以来かな?みあぞーにしろ、音ちんにしろ、自分にとっては馴染み深い声優さんをあまり見なくなったのは寂しい限り。メインキャラやってくれないかなぁ。


・共通シナリオ。7点。
主人公が風城の街に溶け込んでいくのをひたすら丁寧に描写しています。ういんどみるらしい優しい世界観なので刺激が少ないのですが、これを「単調で退屈」ととるか「まったりできる」ととるかで評価が二分されるのかな、と。シナリオ本来の評価とはちょっと外れますが、私はE-moteによる演出を楽しむためのシナリオとして、評価したいところです。ただし、キャラクターの味付けがやや薄いのも否めなく、もっと楽しいシナリオになる余地は残されている印象も。
あと、あまり突っ込むのも野暮ではありますが、観光都市やアバターといった設定はあくまで主要キャラクターの味付けに使われている程度で設定として体をなしていないのはご愛嬌。


・あやりルート。6点。
あやり可愛いよあやり。彼女は共通ルートの時点でアクセル踏んでいたので、キャラクターの魅力という点では伸びる余地が少なかったというのはありますが、破壊力は相応に高いです。E-moteの恩恵を最大限受けたヒロインだったのではないでしょうか。
物語の絞めが、演出控えめ甘さ控えめで纏め上げているのがすごく良かったです。その他は共通ルートの延長に近いので、あまり特筆することはありません。ちょっと主人公が猪突猛進すぎるかなとは思いましたが。


・涼乃ルート。8点。
涼乃さんの破壊力が凄まじいです。三次元に別れを告げたい風城に行きたい。男女平等が叫ばれて久しい現代ですが、こんな世の中だからこそ彼女のような「男を立てる女性」が望まれるんじゃないかと云々。久しぶりの嫁系ヒロインで私満足です。
こちらのシナリオは終盤の描写が弱すぎるという(というかぶん投げてるに近い)欠点はあるものの、物語の着地点はベストに近いですし、概ね納得できる出来でした。涼乃の苦悩あたりも上手く描けていたのではないかと。

シナリオの評価からははずれますが、明乃はちょっと可哀想な気がします。「自分の実力が足らないことを僻み、不必要に出しゃばる」というのは、現実にも多く存在する面倒なタイプそのもので、いくら「実は心優しい良い子なんだよ」と描写されても不快感は拭いきれないんですよね。こんな優しい世界の中で、このような性格を与えられてしまったのは不憫としか言いようがないです。FDとかが出るならば、フォローされることを祈りたいですね。


・莉々子ルート。7点。
熱血系のシナリオでした。莉々子姉さんがあまりヒロインしてないですが、生死に関わる戦闘の場面において背中を預けるというのは愛情以上のものを感じるのでまあ、良しとしましょう。大人の背中を見て成長していく二人、そしてみんなのため団長のため、責任を背負っていこうとする姿はとても美しいです。
ルート初期、巡回中に莉々子の足ばかり見ていた変態な主人公にはひきましたが、成長の余地を感じさせてくれたのでまあ、よいのかな。完璧超人だったら成長のしようがないですし。


・水澄&えくれあルート。4点。
水澄先輩マジ天使。しかし、いきなり依存してくるギャップ萌えや相手を立てるという面が、涼乃さんに喰われた感も。「貴方の為なら何でもするわ」よりも「私は貴方の女です」のほうが強烈だと思うのです。えくれあさんもちとパンチ不足かなぁ・・・カンパネラのリトスと比較すると特に。そもそもまたオートマタかよ!とか思ったりもがないで。
シナリオはスカスカです。長年躊躇っていたことを始めてみたら10日もかからず終わるとか、主人公の存在意義皆無とか、ちょっと残念が過ぎる。
ただ、「安穏とした生活に終止符を打ち、新たな一歩を踏み出す」というのは結構好きです。その一歩の内容をもっと詰めて欲しかったなぁと。


・あやりトゥルールート。2点。
設定・複線の回収ルート。何度も書いてますが、この作品は「ういんどみるらしい、優しい世界」です。加えてシナリオも大変優しいのです。シナリオ内に出てきた単語を一つ一つ整理しておかないと理解できないようなシナリオではないのです。18禁作品ではありますが、ぶっちゃけ対象年齢15歳以下な文章です。そんな内容で設定や複線を満足に詰められるはずもなく、そもそもこのルートの存在意義はかなり薄いです。
シナリオの内容についてですが、こちらも酷い有様。
・現存の研究者が誰も理解できていないけど、魔力炉作ってくるわ→すぐ完成
・折れた本物の魔剣、誰も直せなかったけれど修復試みてみるわ→すぐ修復
・ドラゴン「なんかいきなり異世界に呼び出された。戻れないんだけど」→有無を言わさず騎士団みんなで殲滅
・これからは魔物がいきなり襲ってきて大怪我する可能性があるけど我慢してね→みんな納得
明らかに問題が解決していないのにぶん投げて終わるし、もう何がなんだかです。設定の類は投げ捨ててでも、キャラクターの心理描写だけはしっかりしておくべきだったのではないでしょうか。日頃から魔物に襲われる可能性があるのに、それはそれで楽しそうとか考える風城文化に正直ユーザーはついていけません。

前菜やスープは美味しかったのに、メインデッシュのステーキがサンダルのようなゴムの塊だった。そんな気分です。


・総評。
一部シナリオが崩壊しているなどの欠点はあれど、良作判定だせます。今年発売の萌えゲーの中から一本選べといわれたら私はこの作品を選ぶでしょう。

前述の繰り返しになりますが、突出した演出技術だけでもこの作品をプレイする価値はあると思います。やや大げさな表現になりますが、新しい時代の幕開けを見ました。この調子でういんどみるには頑張ってもらいたいですね。
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この記事のコメント

FDは期待したいところですね。ういんどみるはFDを出してくれるソフトハウスさんでもありますし。

ラストストーリーの展開が強引過ぎたのが残念なのも全く同意です。納期的な問題もあったのではないかと邪推してしまいますね・・・。
2013-01-20 Sun 22:33 | URL | Purpurrot #-[ 内容変更]
システムはよかったです。FDで明乃とこはると門音をメインしてほしいです補完的でもいいですからやはりラストストーリーはがっくりでした悠子さん無双になってたもん
R15でPSPで発売しそうな内容でしたが総合80点でした

2013-01-19 Sat 09:17 | URL | 名無し #-[ 内容変更]
桜乃森さま

コメントありがとうございます。

繰り返しになりますが、E-moteは大変に素晴らしかったと思います。仰るとおり、会話の相手に視線が向くだけでこうもキャラクターが生きているように感じられるようになるとは想定外でした。
最近の作品全体の傾向ではありますが、男性キャラが場を盛り上げるだけに留まらず、しっかりと役割を持っているのは良いですね。悟朗も団長も光るものを持っていたと思います。
2013-01-05 Sat 00:23 | URL | Purpurrot #-[ 内容変更]
自分もE-moteに感動したものです。
えちぃシーンで動いたりする作品はいくつか見た覚えがありますが、立ち絵が動いてるのは初めてで、まさに生きているかのようでしたね
個人的には登場キャラ同士の会話の時に、立ち絵の視線もそのキャラに向く、というのが良かった。しっかりと話している相手の方に視線が向いたり、他のキャラと主人公が会話している最中に頷いたりしている様子は新鮮に感じられました。

りりさんルートが自分も好きでしたが、何より悟朗が渋くてかっこよかったですねーww
2013-01-04 Fri 00:29 | URL | 桜乃森 #-[ 内容変更]
jhonny blackさま

E-moteは素晴らしかったですね。ういんどみるは他のメーカーさんよりも5年以上先へ進んでいると思いました。次は背景やCGも動くようになるのでしょうかねぇ・・・。

設定は突っ込みどころが満載過ぎますが、まあ、いつものことだと割り切れば何とかです。莉々子さんは熱かったですね。王道の熱さは良いものです。
2012-12-17 Mon 23:23 | URL | Purpurrot #-[ 内容変更]
エモートいいっすよねーw
魔物とかの風城設定がちょっとあれだったけど・・・
個人的にりりこさんの熱い感じが好きだった!
2012-12-16 Sun 22:57 | URL | jhonny black #-[ 内容変更]
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