煩悩と惰性。

適当に日々思ったこと綴るところです。

穢翼のユースティア 感想&批評。

公式HP。
http://august-soft.com/eustia/main.html


今更ですが、オーガストの前作「穢翼のユースティア」をプレイしましたので感想でも。プレイの事由としては、来々月開催のトラベリングオーガスト・コンサートに向けての予習といったところです。


※以下、ネタバレを含みます。

・音楽。10点。
BGM44曲、Vocal曲は4曲。
作品の雰囲気に合致した重厚感のある曲が多いですね。曲数もありますし、Vocal曲は全部良いですし、高評価です。特に「親愛なる世界へ」はいいです。とてもいいです。


・絵。10点。
CGは109枚。枚数的には十分でしょう。CG以外にも立ち絵を使った演出もあって、量については十分以上。背景についても大変質が高く、満足できるレベルを超えています。むしろキャラクターの絵が浮いてしまう程度に質が高いとかなんたることw
一点気になったのはエリスの髪飾り。裸立ち絵は外しているのですが、残りはドレスを着ていようがなんだろうが全て着用とかどれだけ気に入っているのかとw
なおSDは0枚でした。脳ホエ氏のSD絵がないのは寂しいですが、作風との兼ね合いもありますし仕方がないですね・・・。


・システム。10点。
Configは非常に充実しております。不満を感じることはないかと思います。バックログからのジャンプも搭載しておりますし、Skipの速度も遅くはないですし、文句なしです。


・演出。8点。
立ち絵が動くことはないですが、上記のとおり立ち絵を使った演出も織り交ぜられており、よく出来ているといってよいかと思います。
少なくとも2011年時点の作品としては優秀な部類に入るかと思います。


・声優。9点。
全体を通じて問題なし。
ティアさんの声がDRACU-RIOT!の梓さんにしか聞こえないのは私だけでしょうか。「ひどいですー」のその語尾ののばしている辺りとか特に。まあ、発売順からいったら逆か。


・シナリオ。7点。
オーガストの過去作品のどれよりも、またこれより後に発売されている「大図書館の羊飼い」よりも世界観がはっきりしており、かつ読みやすく惹かれるシナリオでした。特に薄暗く汚れた「牢獄」の描写については素晴らしいものがあったと思います。
適度にシナリオ内に挟まれる不条理や、二者を対比させることによって表現されるメッセージ性なども、この作品に高い評価を与える根拠となるでしょう。ヒロインたちに各々一癖あったのも良かったかと。
ただまあ、しっかりした世界観を描いたが故に目に付いたネガティブポイントも幾つかありました。牢獄ではジークの友人として発言力があった主人公ですが、王宮でも全く同じように発言が罷り通ったこと、そもそも主人公の思想が舞台背景に似合わない現代のものであったこと、終盤は想定されたエンディングありきで話が進んでいることを強く感じさせられてしまったことなどが挙げられます。
イレーヌの言葉で、主人公の思想が牢獄の民のものから視野の広いものへ変化していくのは大変良い展開だったと思いますが、どうにも、その他の点で変化が見られなかったのは残念でしたね。

各編の感想も簡単に記載しておきます。

・フィオネ編。
黒羽と戦う物語。堅物のフィオネさんが柔軟な思考になっていく様子や、偽黒羽と本物の二段構えであったことなど、見ごたえがあったシナリオだったと思います。薬物に混ぜものがあることや黒羽は人体実験の結果であることなども、今後の展開に期待を抱かせてくれる良いポイントでした。主人公もかっこよかったですしね。

・エリス編。
フィオネ編では活躍した主人公が突然、人の話を聞けない残念な子に。どうしてこうなった。ジークの奥の手もなんだか無茶苦茶な手ですし、全体的にイマイチなシナリオでした。エリスは犠牲になったのだ・・・プレイを始めた時点では気に入っていたんだけどなぁ。

・イレーヌ編。
聖女さまは電波可愛い。虐めて遊びたおしたいハァハァ
牢獄上がりの主人公の言うことを聞いてしまう・信用してしまう神官長とか、このあたりから主人公補正が強くなり世界が歪んでいきます。既に地震は発生していたのだから、暴漢が現れる→主人公が抑える→主人公信用勝ち取る、くらいの流れはあってもよかったのではなかろうかと思います。
聖女が都市を浮かせているわけではないという事実を知らせる場面や、ラビィが倒れる場面などの演出は良かったですね。反面、コレット&ラビィが助かってしまうあたりはご都合主義が過ぎるかなぁと。地震で聖女が処刑される、それこそこの作品のテーマの一つである不条理だと思うのですけどね。

・リシア編。
敵を倒すために策略をめぐらせるという、わかりやすいお話でした。張られた数多の伏線が使われていくところや激しい戦闘など、最も勢いがありましたね。目的のためなら手段を選ばないルキウスさんなど、後への伏線もあったのはGJでした。リシアの戴冠もこのパートの山場としては最上のアクセントだったかと思います。
ただし、主人公無双は相変わらず(というか相手が国になったことにより更に)なので、ご都合主義が目に付いてしまうのはご愛嬌。

・ティア編。
今まで臨機応変、柔軟に周囲の最大幸福を考えながら行動していた主人公が、自分ならではの願いのために選択を行う話でした。今までの各編を総括するに相応しい論点だったと思います。
心理描写は上手かった反面、物語としての展開はややチープであった感は否めません。最善策をとるならばルキウスはさっさと牢獄を落とすべきでしたし、反乱軍は容易に大きくなりすぎですし。あとはオーガストの伝統といってもいい「夢が徐々にはっきりしてきて、物語の根幹となる情報がもたらされる」という展開も、今までのシナリオを鑑みれば不気味な話だったかな、と思いました。物語の締めでどうにも違和感が出てしまうあたりが今後の課題ですかね。

・総評。

時間があれば是非ともプレイを薦めたい作品、ですね。

少なくとも2013年のこの感想の記載時点では今尚もって上質な作品だと言えます。
ただ、過去のオーガスト作品とは作風が全く違うので、ソフトハウス買いをしている人からすると拒否反応が大きそうでもあります。公式サイトを見て、雰囲気に拒絶反応を起こさなければやってみる価値はあるかと。
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