煩悩と惰性。

適当に日々思ったこと綴るところです。

ココロ@ファンクション! 感想&批評。

公式HP。
http://www.pulltop.com/gp12/simple/


PULLTOPの新作「ココロ@ファンクション!」をプレイしましたので感想でも。

PULLTOPの過去作品は「夏少女」「遥かに仰ぎ、麗しの」「しろくまベルスターズ♪」をプレイ済み。ですので、巷で評判の良い「この大空に、翼をひろげて」は未プレイ、しろベル以来、約4年ぶりとなります。

なお推奨攻略順は「めばえ・いぶき→水菜・聖→朝顔」となります。とにかく最初は双子を、最後は朝顔を推奨。


※以下、ネタバレを含みます。


・音楽。8点。

BGM24曲、Vocal曲は2曲。量的にはやや寂しく感じるところですかね。特にこの作品は動画が流れる頻度が高い割に楽曲がいつも同じという・・・挿入歌が1曲欲しかったところですね。
質的な面は高め。雰囲気が統一されており、更にはVocal曲は良曲ですし、耳に残るBGMが多かったです。


・絵。6点。

CG91枚(本編83枚、ラブリーラブパッチ8枚)、SDが20枚。
CG内訳は、水菜23枚、聖21枚、めばえ・いぶき23枚、朝顔21枚、その他3枚。なお、日常CGは39枚。
シーン数27ということもあり、CGはエロ方面に大きく割かれております。しかし日常シーンで不足を感じたかというとそこまでということもなく。どちらかというとシナリオ寄りの話にはなるのですが、主人公達の行動範囲がかなり狭いため、背景と服装の少なさのほうが目に付きました。もっと学校内を細かく書いたり、制服の冬服を用意するとか私服2種類目とかあっても良かったのでは・・・。表情は豊かで大変良かったんですけどね。

CGの質については残念ながら構図によって絵師さんの得手不得手がかなり出ている印象。みんな可愛らしく描かれておりますが、構図が特殊になりやすいエロ方面のCGでは違和感を感じるところがあります。その他、いぶき嬢が驚いた時に立ち絵の顔に出てくる青の横線など、ふと疑問に思えてしまう部分がちらほらと。
あと、ヒロインの下着が常時同じというのはどういうことなんでしょう(異なるのは聖2枚目のCG、聖のエピローグエロのCG、朝顔がネグリジェを着たときのみ。聖エピローグは違う下着というよりリボンのワンポイントを書き忘れた可能性のほうが高い) 双子にいたっては二人揃って同じ下着とか摩訶不思議。主人公がパンツにこだわる変態なのに何故そこに幅を持たせようと思わなかったのだろうか。
なお、SDについては可愛らしくてよかったです。あと、ベルさん可愛すぎです。

cfc029.jpg

ヒロインの人気を奪い取るのが明らかなので止めてくださいベル様。


・システム。9点。

Configは問題なし。skipは問題ない速度。画面サイズは可変ですし概ね問題なし。双子がCFCに参入する部分について、2週目以降は要約されてスキップされていたのはよい配慮だったと思います。些細なことですが、ロードされたセーブデータからバックログが一切読めないのはちょっとマイナスでしたかね。

環境依存の可能性があるので評価対象外にしてますが、一部ムービーで処理が遅れるところがありました。2560×1440でのムービー再生は考慮されていなかったのかな・・・。
(環境はCPU:i5-3570k MEM:16GB GPU:GTX680)


・演出。7点。

立ち絵は動きませんが、メール本文が表示されたり、SRが表示されたりなど、演出はがんばってます。ネット上で表示されるちびキャラも可愛い。tipsは少々細かく書きすぎとは感じましたが、良い配慮でした。サイバー戦争時の演出の適当さは酷すぎましたが、ギャグとして捉えれば笑い飛ばせるレベルでしょう。あと、OPを使いすぎと感じたところも少し。

ただ、誤字や音声抜けがあるあたりはちょっといただけないですね。デバッグはやっていないのでしょう。たぶん。


・声優。10点。

全体を通じて問題なし。特に水菜役を演じた遥そらさんが素晴らしかったです。


・共通ルート。8点。

共通の範囲が体験版の範囲と同一なので、体験版感想を参照。
主人公が人気の生徒会長からド変態のレッテルを貼られるまでの勢いある展開、水菜との再会など見所は多かったですね。ココロファンクションの存在など、続きを読みたいと思わせてくれるテキストだったと思います。


・双子(めばえ・いぶき)ルート。6点。

(双子ルート前半は共通の続きで、初回は双子を選択しなくても描写されます)

二人のココロファンクションの相互作用などは面白かったです。読み物としては良かったのですが、ヒロインとしてのアピールとしてはかなり力不足だったのは残念な点ですね。一学年下の後輩であり、彼女達がシナリオに関わる頃には主人公の周囲は水菜・聖コンビが固めてしまっているという環境設定上、飛び道具のような恋愛設定しかもてなかったのが不幸だったか。公式側もそれを理解しているのか、彼女達のシナリオは妙に短いです。
特にいぶきの多重人格はもっと賑やかな物語を描いていけると感じたので残念。二人の生活スタイルに関して言えば「めばえはよく寝ている」程度しか出てこず、まだまだ広げる余地はたくさんあったと思うんですけどね。CG枚数などの点から見ても二人で何とか1ヒロイン、ほぼサブヒロイン扱いでした。

あと、このシナリオに限らない話ですが、オープンウインドウが発動する範囲が適当すぎ、更に言うならライターにとって都合が良すぎるようになるのは大きな減点ポイント。条件は強い感情だったはずなんですけどね。


・水菜ルート。2点。

ルートに入ると水菜さんは今までの腹黒さが抜けて依存属性になります。いぶきの多重人格を笑えない程度にキャラが違っているのですが何なんでしょうねこれ・・・。様々な事を経験して人間が変わっていくというならともかく突然でしたから驚きでした。

cfc036.jpg

水菜さんご本人が私の気持ちを代弁してくれているのでペタリ。

シナリオについては、ギャグとシリアスの間を行ったり来たりで大変せわしなく、腰が据わっていない印象を強く受けました。ワンダーランドとかいってエロネタを入れた後に、理由を言わず水菜失踪、寮を離れて学校にも行かないようにするほど徹底した失踪をした割には、主人公がネットで呼びかけたらほいほい出てくる水菜さんとか、色々とついていけなかったです。水菜の過去話なんかが良い例ですが、全体的に因果の「因」の部分が軽すぎてどうにも苦しい。
終盤のスマート社会長への反抗も子どもの喧嘩でしかなく茶番臭が酷かったです。最初から「子供の反抗」というテーマで舞台を整えているならともかく、おそらくあの世界では標準以上の教育環境を整えてもらっている学生達が、相手の言うことも聞かずに騒ぎ立てる様はただお祭りしたいだけだろとしか感じられませんでした。
どうして・・・どうしてこうなった。腹黒水菜さんと楽しい日々を過ごしてくれればそれでよかったのに。


・聖ルート。7点。

自信がなく流されやすかった聖が大事なものを見つけて成長していく物語でした。成長のステップをしっかり描いておりますし、智慧嬢の苦悩などのアクセントもこのシナリオを読み応えのあるものに仕立て上げてくれておりました。ココロファンクション・ナビゲータVer.の扱いも良かったですね。
惜しむらくは共通ルートとの整合性があまり取れていないこと。共通では聖は「夏休みの出会いでカッコいいと思った」でしたが、個別では入学早々の出会いで恋をしていたに変更され、主人公のカミングアウトで聖さんも絶縁すると叫んでいたはずなのにいつの間にか記憶からそれが完全に転げ落ちていますし、あまりにも根底的なところで連携が取れていないのは何とかならないものかと。複数ライターの作品は近年大変多いですが、ここまでの差異が発生してしまっているのは珍しいですよ。しかもライターは2人なのに。

あと、愛人でいいとまで言っている智慧さんを攻略できるパッチはまだですか?イリアさんまで起用しているのに攻略できないとはなんとも勿体無い!たわわに実った果実の収穫はよ。


・朝顔ルート。4点。

彼女も水菜さんと同様、途中から別人格になります。あのドライな性格は一体どこへ・・・ネット弁慶過ぎませんか朝顔さん。というか過去のトラウマと主人公への思慕、結局どちらが引きこもらせていた要因だったのか読んでいる間はイマイチわからなかったのですが、結果からいえば前者のトラウマということでいいんですよね。たぶん。

さて、本作品のコンセプトは「コミュニケーション」であり、ココロファンクション作成者であるベルと対峙するこのルートでは、このコンセプトが「友達とは?」という疑問に集約されていきます。ここで提示された答えは「お互い求め合えたら友達」でした。・・・うん、もうちょっと頑張って答えだそうよと思うのは私だけか。コミュニケーションとは何たるやの一歩目で止まってるじゃないですか。


・総評。

ギリギリ佳作、ですかね。
何をウリにするのかの主軸を感じられず安定感を欠いています。面白いところは多くあれど、体験版で得られた昂ぶりはほぼ感じられませんでした。設定の矛盾なども見られ、完成度にやや難が見られるのも苦しい。
個人的には水菜さんが個別に入った途端に漂白されたのが痛すぎました。あの表裏あるキャラクターがとても良かったというのに・・・ライターが扱いきれなかったか。

この作品が他より勝るポイントとしては、「エロが充実している、特に青姦が非常に多い」という点が挙げられるでしょう。ヒロイン5人中4人が初プレイが野外とか普通じゃないですよ。萌え系のエロゲでここまで偏っているのは珍しいですから、そちらのほうに性的嗜好がある方にはオススメしたいゲームです。
別窓 | ゲーム感想。 | コメント:0 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<革命機ヴァルヴレイヴ 第15話 「カルルスタインへの帰還」 | 煩悩と惰性。 | 革命機ヴァルヴレイヴ 第14話 「大気圏の兄妹」>>

この記事のコメント

∧top | under∨

コメントの投稿

 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック

∧top | under∨
| 煩悩と惰性。 |