煩悩と惰性。

適当に日々思ったこと綴るところです。

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恋がさくころ桜どき 感想&批評。

公式サイト。
http://www.clearrave.co.jp/product/sakusaku/


ぱれっとの新作、「恋がさくころ桜どき」をプレイしましたので感想でも。

「ましろ色シンフォニー」以来、ひさしぶりのぱれっと作品のプレイとなりました。購入動機は和泉つばす氏の絵、です。

ティナはルートロックがかかっており強制的に最後になりますが、推奨攻略順は特にありません。強いていうなら死神要素が濃い杏をティナの前に持ってくるとスムーズかと思います。



※以下、ネタバレを含みます。


・音楽。9点。

BGMは33曲、Vocal曲は4曲。恋風ひらりはティナ以外の4人分種類が用意されておりますので、実質Vocal曲は7曲でしょうか。量的には文句なしに十分です。

BGMはピアノ旋律が多く「綺麗」という単語がぴったり当てはまります。サウンドトラックが発売されたら欲しいなと思える内容です。なお、一番耳に残ったのは「「思い出のコンサートホール」、あと定番ではありますがOP曲「恋さくミライ」のPiano Ver.ですね。この感想を書き上げるまでの数時間、ずっと聴いてられました。そのくらいには良いです。


・絵。7点。

CG70枚、SDは31枚。

CG枚数についてはかなり不満を感じます。フルプライスでも80枚は確保してくる作品が多い中、ちと少なすぎますね。プレイ中に「ここにはCG欲しかったなぁ」と思ってしまう場面は結構ありましたし。
トイレネタがそれなりにあったにも関わらず、エロのほうでは2キャラもおしっこ描写があったにも関わらず、なのにトイレのCGないないのは何故なんや…!?

一方、質についてはCG・SD・立ち絵揃って文句なしの高水準です。
淡い色で統一されており、夜間でも完全な暗部を作らない配色、幻想的な雰囲気(謎の光を浮かべるな!なんて意見もありましょうが、私はこういうのは好きです)等、塗りは素晴らしいです。
CGについても、キャラクターの後ろ側から、横顔を、などなど様々な構図がありますが、どれも一切崩れていないのは素晴らしい。手元にましろ色シンフォニーがないので比較は出来ませんが、以前より構図の幅が広がった気がしますね。あと、場面によって髪型が変わるというのも大変いいです。これ大事。
SD絵は単刀直入にいいましてカワイイです。立ち絵では用意されていない表情を表現できるというのは大きいです。いかに質が良いとはいえ、これがなければかなり寂しいことになっていたでしょう。


・システム。6点。

Config設定項目は十分。スクリプトが組まれていることもあり、skip速度はやや遅め。
ウインドウサイズは変更可能です。ただし、ウインドウサイズを大きくすると極端に動作が重くなり、skip速度が文章をギリギリ読めてしまうレベルまで落ちてしまうので、もっと軽いシステムのほうがありがたいかなぁと思ったり。
細かいことですが、音楽鑑賞モードで設定した楽曲をCG観賞などでも継続して聴けるようにしてもらえたらありがたかったりします。立ち絵鑑賞もあるだけ良いのですが使いにくいなぁ正直なところ。

あと、特筆するべきポイントとしてシステムボイスが挙げられます。妙によく出来ていて笑ってしまいました。全員分試して聴いてみたのは初めてです。


・演出。9点。

スクリプトが組まれており、また机やドアなどを用いてキャラクターの動きが表現されており、演出の質はかなり高め。派手には動きませんが、個人的にはこのくらいがちょうど良いです。
CGではキャラクターがまばたきをするようになるのもGOOD。


・声。9点。

初めて見る名前の方が多いですが、危ういところなどは一切なく、不満を感じることはありませんでした。


・シナリオ。5点。

共通ルート及び個別ルート前半までは、気配りが出来て相手を優先できるという王子様属性の主人公が恋を求め、恋をしていくお話でした。
後半は死神要素などを織り込みながら、二人で困難に立ち向かっていくシナリオになっております。なお、どのヒロインも一度離別してから元に戻るというのが特徴でしょうか。

殆どの萌え系エロゲと同様、主人公は男性であり複数いるヒロインの中から一人を選択していくという構図は相変わらずですが、この作品の主人公は非常に恋愛には消極的です。「恋をしよう!」と覚悟を決めちゃったりしているあたりでお察しくださいということですね。
主人公が肉食系ではないため、ヒロイン側からのアプローチが相対的に大きな割合を占め、他の萌えゲーとはかなり違った雰囲気で恋愛が進行していきます。ルートごとに完成度とバランスの差はあれど、この双方の意識の歩み寄りはこの作品が掲げている「恋」を存分に魅せてくれる良い按配であったように思います。

後半のシリアスパートについては、シナリオ構造や伏線の練りこみ不足、テキストの分量不足で全体的に崩壊気味です。どうしてそのキャラクターはそういう思想や行動に至ったのかの説明が足りていない印象を受けました。
しかし、前半は主人公がヒロインに接しに行くというスタンスではなく双方向のコミュニケーションありきでしたし、後半は些細なことで喧嘩になったりキャラクターの行動がちぐはぐである点など、萌えゲーなりに「等身大のキャラクター」を描こうとしたのかな?とも思いました。
ただしそういう好意的な解釈をもってしても、ユーザーの大多数がこの作品に求めているであろう「居心地の良い空間」を捨ててまで描くべきものだったか、そして描ききれていたのかというとそんなこともなく、中途半端な印象を強く抱かせてしまったのはこの作品の最も残念なところではありますね。

挑戦そのものは評価しますが、プロットなんて最初に描いておかないといけないものですし、そこで無理が生じていたのなら大人しく甘いだけのシナリオにしておいても良かったのではと思います。

以下、各ルートについて簡単に。


・杏ルート。

半分死神である杏は、恋を自覚してから死神である自分が人と結ばれていいのかと葛藤し、そこを踏み込んでいって告白する主人公がいて、そしてもう一人の自分との関係を整理して終了と、死神要素を中心によくまとまっており、この作品では完成度が最も高いシナリオでした。
ただまあ、エレオノーラの恋心については唐突な印象が強い上、杏とエレオノーラが本当の意味で和解する感動のラストも瞬間最大風速はそこまででもなく、あくまで優等生的なイメージの枠内で収まってしまった印象ですね。


・美桜ルート。

恐怖症で男性に触れられない美桜さん、エロいことをしている間は大丈夫になります!で私は大変に笑いました。男性恐怖症からエロゲの目的地までの距離は相当に険しく、これをどう攻略するのかと思っていたら裏道というかバグがありましたか。いかんでしょ。
終盤の唐突に美桜が怒りだしてしまうあたりも理解に苦しむ部分でした。実際、些細なすれ違いはあるものですがそれにしたってヒステリー過ぎるでしょうこれ。
設定が上滑りし、何をウリにしているのかまるでわからないルートでした。


・夕莉ルート。

ずっと女子校におり男性との接触はほぼ皆無だった、控えめな性格、美人等々、詰め込めるだけ属性を積載してきた破壊力抜群なヒロインでした。万人受けしやすいこれぞヒロイン!という子でしたね。かわいい。
恋を自覚し、告白に至るまでの過程の描写については大変に素晴らしく、この作品内に留まらずエロゲの「恋愛描写」というカテゴリーにおいてここ数年で屈指の出来だったように思います。
対して後半、死神要素が絡んでくると頭を抱えたくなるような酷いクオリティでした。夕莉さんが別れようと言ってきたときの理由は全く共感できない内容でしたし、表面上別れました!と言っていても結局関係は殆ど変わらず、1週間後に復縁とかついていけないですよ。姉妹愛についても、なんだかなぁと思うところです。

他作品のタイトルを挙げさせていただくと、夕莉と花子の姉妹愛にせよ、杏の和解にしても、それぞれ「Clover Day's」のヘキル&ヒカルルート、杏鈴ルートに劣ってしまうんだよな、というのが正直なところ。


・こなみルート。

こちらは主人公が攻略される側になるルートでした。しかし攻略手法が肉体関係を迫るというものであり、朝起きたら妹にフェラチオされてました→妹相手に興奮できた、近親相姦バッチコイ→付き合う、というのは恋を描く物語としてどうなんでしょうかねぇ。
後半は母親に認められずに二人は3年間離れて過ごす、しかし3年後も好き合っていたからオッケーというのは、ね、近親相姦でっせお母さんよ。社会的にそれは認められないというなら、3年経っても駄目でしょうそれは。これはエンディングの迎え方に問題があるというだけでなく、悲恋っぽい居心地の悪さがあるにも関わらず、悲恋で終わらないという違和感のあり方が問題だと思うのです。だったら最初からユーザーにとって楽しい作品にしてくださいよと思わずにはいられない。


・ティナルート。

ティナさん幼女可愛い。ただしシナリオは崩壊気味というか崩落してます。
突然殴り合いを始めてしまう主人公、死人の記憶を保持するために自分を犠牲にしようとするティナ、なんの理由も無く唐突に復活するティナさんなど、もう何が何やら。


・総評。

佳作。

シナリオの質の不安定さが完全に足を引っ張ってます。とりあえずだ、死神設定は要らなかったんじゃないですかねぇ…と思ってしまいますね。
悪い部分はそれなりにあれど、絵にせよ音楽にせよ夕莉ルート前半にせよ、高く評価するべきポイントも多い作品ではありますので、お時間があればプレイしてみてもいいかも、ですね。
ある意味、非常に「女性的」だと感じる部分が多い作品であるため、女性がプレイしたらどういう感想を抱くのか聞いてみたいところです。
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