煩悩と惰性。

適当に日々思ったこと綴るところです。

南十字星恋歌 Southern Cross Love Song 感想&批評。

公式サイト。
http://www.studio-ryokucha.com/nankoi/index.html


すたじお緑茶の新作、「南十字星恋歌 Southern Cross Love Song」をプレイしましたので感想でも。

同メーカーの作品は「恋色空模様 after happiness and extra hearts」以来のプレイとなります。以下、恋色空模様との比較要素もありますので、ご注意ください。

香乃梨のみルートロックがかかっており最後に攻略することになります。その他ヒロインはどのような順番で攻略しても大差ありませんが、個人的には、都ルート及び魅月ルート攻略後に咲弥ルート、そしてエリーゼルートという順番が最もスムーズかと思います。


※以下、ネタバレを含みます。


・音楽。7点。

BGMは26曲、Vocal曲は3曲。物量は多いとまでは行きませんが必要十分。
Vocal曲はやはりGrow in the darknessが一番耳に残りますね。その他の楽曲も決して悪くはないのですけれど。
BGMについては主張強めで、場面を引っ張っていく力がありました。しかし、南十字星恋歌といえばこれだ!といえるほど耳に残ったものは存在せず。


・絵。7点。

CG73枚、SDは24枚。CGの内訳は香乃梨が14枚、エリーゼ、魅月、都が15枚、咲弥が13枚、双子が1枚。なおHCGは一人当たり8枚で、日常CGが残り枚数となります。
最近はCGが70枚台の作品が他にも散見されるので、この作品のCG枚数が特段少ないというわけではありませんが、しかし実数を見てもプレイ中のことを思い返しても少ないなぁという印象は受けますね。3桁に準ずる枚数――とまでいかなくとも、80枚台には欲しいなぁというのが正直なところ。

質についてはCG・SD・立ち絵揃って十分以上。
CGは崩れているようなものは見当たらず、またスクロールを導入して縦長構図にしヒロインの全身まで描いているCGが多数あって素晴らしいです。細かいことですが、場面に応じて髪形をちゃんと変えているのもGOOD。
立ち絵は挙動が大きめに描かれており飽きにくいようになっておりました。SD絵は立ち絵では表現しきれない隙間を巧く埋められていましたね。特にコミカルな場面においては素晴らしい働きであったと思います。


・システム。8点。

Config設定項目は十分。ウインドウサイズは変更可能。今回はスクリプトが派手に組まれていないため、skip速度もそれなりの速度が確保されており実用に耐えます。
バックログからのジャンプ機能が未搭載であること、章立てであるにも関わらずシーンスキップが未搭載であることは残念。特に後者は選択肢の位置の関係で欲しかったところ。

対して、特に評価したいのは観賞に関する各種設定。CG観賞は途切れずCGを捲っていく事が出来ますし、自分の好みの差分から観賞することが可能ということで、CUFFS系列と同レベルの使いやすさですし、一度設定したBGMは音楽鑑賞を止めても、また一度ゲームを終了しても継続されるというのは大変良いです。いやはや、タイトル画面のBGMは賑やかなものが採用される傾向が強く、CGを鑑賞するにあたって煩わしいことも多いので・・・これは他のメーカーさんも見習ってもらいたいところ。
なお、立ち絵鑑賞もかなり自由に遊べるようになっております。ゆずソフト並、といえば判りやすいでしょうか。


・演出。7点。

音声再生中に表情が変わるなどのスクリプトはなくなったものの、キャラクターが椅子に座るなどの演出はしっかり組まれております。派手に動かしすぎるのも目が疲れるところではありますし、私的には演出表現がいいところに落ち着いてくれたなぁと思います。
ただまあ、同じような演出が多かったなぁとも思ったり。これは演出というより素材の量に関する話にはなるのですが。

あと、ムービーを複数用意してもらえるのは大変良いのですが、只でさえ少ないCGを本編で出てくる前に見てしまうのは演出上大問題のような。


・声。8点。

声優さんは未公開ですが、全員ではないにせよある程度は聴いていると判りますよねという布陣ですね。特段、声が合ってないキャラとかはおりませんでしたし、逆に特筆するべき演技、というのもなかったかなというのが正直なところです。
それにしてもアグミオンは最近サブキャラとして声は聴くのにヒロインにはならないという・・・ぐぬぬ。光攻略ルートはまだですか。


・シナリオ。3点。

全体の構成としては8話までは共通前半、9~16話が共通後半、17話以降が個別となっており、それぞれの区分ごとに日常→シリアス→解決という山場が用意されております。共通で二山用意されているということで共通が長めの構成は恋色空模様と同様ですが、しかし恋色と比較すると個別の割合が増えたというところですかね。

まずは日常パートについて。
こちらは最初からヒロインたちから注目されている状態から始まり、共通後半に入るころには好感度がカンストします。日常の中で交流を深めていくというより、ハーレム状態からのドタバタコメディをお楽しみください潔い構成です。ただし、力関係でいえばヒロインのほうが政治的経済的能力的に強くて怖い面子なので、ヒロインを愛でるというよりは愛でられるという色が強いですね。同日発売のヤキモチ川といい、最近はそういう方向性が主流なのでしょうかね。
残念だったのは、日常パートから唐突に暗雲立ち込める陰謀との戦いモードになるため物量がある割にコメディ色を楽しむことが出来なかったこと、主人公が唐突に説法を始めるウザキャラであったこと。双方共に結構致命的な欠陥ではあるのですが、特に後者、出会って間もない相手に対して自分のバイト経験談をひけらかして説法垂れる主人公は共感できないというレベルを超えてもうお前要らないと思わせるほどでした。陰謀が終わって間もない、ヒロインたちが主人公に順応しており煩くならなかったということで上記2点の問題点が抑えられていた9話は楽しかったんですけどねぇ・・・。ああ、香乃梨と都が戦争している場面は概ねずっと面白かったです。そう、ヒロインは可愛いんですよ。ヒロインは。

続いてシリアスパートについて。こちらはほぼ壊滅的と言える出来。
8話のボスはヤクザなので小物でも許されるのですが、その後出てくる学校長、母親、公爵などの敵キャラが軒並み小物・・・というか小物以下の屑ばかりで信念も知能もないため張り合い皆無、ただイライラさせられるだけという。なんであんなキャラクターを作ったのか本当に謎です。まともだったのは担任くらいですかね。
そしてそんな敵キャラたちに匹敵するほど邪魔なキャラクター・主人公が常時場面をかき乱します。周囲が抑えろといくら忠告しても猪突猛進で周囲に迷惑を撒き散らすため、そりゃまあユーザーは白けるほかないわけで。シナリオ内にて友人キャラから「あいつは頭に血が上ると何をしでかすか判らないから抑えろ」とまで言われており、好まれるわけがないのにそれで描ききってしまったのは何故なのでしょう。バイトは20以上こなしたとありますが、長続きしなかっただけなんじゃこれ。接客業とか絶対無理そうですし。確かにキャラクターの一貫性という点では筋が通っておりますが、そこは「成長」を見せてもらいたかったところ、ですね。
さて、そんな読んでいて疲れるようなシナリオの先には感動が待っているかといえばそんなこともなく。終盤はもれなく超展開とぶつ切りのシーンの連続をかました後、唐突にエピローグに移行します。ルートロックの関係上、最後のまとめを担う姫さまルートですら最後は急転直下の終了であり、いや、うん、裏王って何だよ!と叫ばずにはいられません。撒いていたはずの「公国の秘宝」の伏線ついては「捻じ曲がった噂が広がっていただけで実態は○○だったのだ!」とか、それは伏線を回収したといってよいのでしょうかね。こじつけにしか思えないのですが。
とまあ、伏線については無理やり回収したものもあれば、光が研究所から通っている件などは完全にスルーであり、上記の終盤のグダグダさを加味すると未完成の作品である雰囲気がぷんぷんと。好意的に解釈すればFD用に伏線を残したということなんでしょうかね。


・総評。

駄作・・・ですかね。残念ながら。

音楽も絵も演出も悪くない、のですが肝心のシナリオが不味すぎます。正当な恋色空模様の後継作品ではありますが、そんな恋色が好きだった人にも薦めにくいレベルですね。もちろん、とりあえず萌えゲーをやりたいという方にもお薦めしにくいです。しかし、るちえ氏の絵さえあれば何も恐れるものはない!という方ならきっと大丈夫。ヒロインは可愛いので。
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