煩悩と惰性。

適当に日々思ったこと綴るところです。

花咲ワークスプリング! 感想&批評。

公式サイト。
http://sagaplanets.product.co.jp/works/hanasaki/

SAGA PLANETSの新作、「花咲ワークスプリング!」をプレイしましたので感想でも。

SAGA PLANETSさんの作品は「はぁ・はぁ・テレパス」以来久しぶりのプレイとなりました。
昨年11月に開催された「SAGA PLANETS FIRST SONIC ~花咲ワークフェス2014~」が大変良かったため、お布施の意味も込めて久しぶりの購入となりました。

推奨攻略順はメインヒロインの中では彩乃を後のほうに持ってくるほうが良いかなぁという程度で、基本的に好きなキャラから攻略して問題ありません。


※以下、ネタバレを含みます。


・音楽。9点。

BGMは36曲、Vocal曲は3曲。

BGMは全体的に安定しています。でしゃばりすぎるわけでなく、かといって存在感がないわけでもなく、良い按配かと。曲数も多く、隙の少ない布陣です。好きなBGMは悩むところですが「朝影」あたりでしょうか。音色が美しく、この感想を書き上げる間の数時間ずっとループしてました。どうしてもKanonを思い出すタイトルなのは気にしたら負け

付属のSPECIAL SOUND TRACKにOP曲はFULL版があるものの、EDはShortのみ、グランドED曲はタイトルすら見当たらなかったのはアレですが……商売だもんね仕方がないね。


・絵。9点。

CG94枚、SD17枚。CG内訳はメインヒロインは各17枚、柑南11枚、ののか10枚、その他5枚。HCGは40枚。
CG枚数は90枚以上ということで十分満足できるラインかと。実際、プレイ中にCGの不足を感じることはありませんでした。私服も2種類用意されておりましたし。若干差分が少ないかなーと思う場面はありましたが。

CGは陰影が少なく、明るい色調で賑やか。崩れているようなCGは見当たりませんでしたし、作品の雰囲気を引っ張っていくものとして存在感は十分。絵を目当ての購入ならば元は取れるのではないでしょうか。
また、原画は5名(うち1名はSD担当)とのことですが、キャラクターを並べている場面でも違和感を感じることはほぼなく、統一感がありました。最近は複数原画かつそれぞれの持ち味を活かすような作品が多い中、この揃え方は見事ですね。


・システム。9点。

バックログからのジャンプ、選択肢固定機能、ウインドウサイズ変更可能等々、config関連は充実おり、またUIについても画面右側に隠れているセーブアイコンから一発でセーブできるなど利便性は高いですね。
システムの話から外れますが、選択肢固定機能があるのに選択肢が全くないヒロインがいるというのはどういうことなの、と思ったり。せっかくだから差分は用意して欲しかったなぁと。

・演出。7点。

表情変化のスクリプトは控えめですが文章上必要そうなところにはしっかり配置されておりました。派手にキャラクターを動かしても目が疲れるだけですし、個人的には良いバランスだと思いました。

好みの分かれるところではありますが、すたじお緑茶やういんどみるのように、立ち絵を使って「椅子に座る」等の行動を表現できるようになるとか、オーガストのように逆光を演出するとかが目指すべき次のステップになるのかなぁと思います。


・声。9点。

ののかの声が最高すぎました。音ちんの妹キャラは最高だって10年前から言っていますが、やっぱり最高だったって今日も言えたことに感謝してます。ののかが出てくるたびに最低三回は声を再生してました。
その他、手堅い面子で固めており声優さんの演技に不満などはありませんでした。遥そらさんの声を聞くのは初めてではありませんが、最近中毒者を多く排出しているのがちょっと判った気がします。これは癖になるかも。

あと、店員さんなどのモブ女性キャラの声が全部松田理沙さんで笑ってしまったので何とかして欲しいw そもそも判別しやすい声で、モブキャラ向けの声ではないと思うんですよ。


・シナリオ。6点。

寝るのが大好きなグータラ主人公が幽霊部とかいう部に入ってボーイミーツガールする物語です。単に纏めてしまうと萌え系作品の典型ですね。同系の作品は数多くありますがそれらと比較しても、しっかりとヒロインのキャラクターを立てて、その上でしっかり魅力を描けており、この作品に求められているであろう要素にしっかり応えられているのは単純に強いです。余程高い期待を抱いていなければ「買って損した」とはならないのではないでしょうか。

シナリオは次に起こるであろう事を匂わせてから場面が動くというのが基本のスタンスで、丁寧に足を運ぼうとしている姿勢が感じられます……がしかし、それはつまり次に描写される場面展開を明確に予想させてしまうことなんですよね。やはり次に何が起こるかわからない、というワクワク感がないと物語は色褪せてしまうもので、結構なネガティブポイントだと感じました。ビジネスにおける書類とか新聞やら論文では、言いたいことを明確にするというのは必要なことなんですけどねぇ。
その他、共通ルートが薄すぎる、主人公のキャラが都合よくぶれ過ぎ、最後のルートが適当すぎるなど粗が所々にあり、シナリオは改善の余地は大きく残している印象を受けました。ただ、このあたりに手を入れてヒロインの魅力という長所に陰りを与えてしまうくらいなら今のままで良いかなとも思ってしまうジレンマが。


以下、各ルートごとの感想を簡単に。

・共通ルート

ヒロインたちとの出会い、幽霊部への入部、部員集めなど、人間関係と舞台の構築するまでが共通ルートです。
キャラクターたちは主に友人や先輩としての関係を築いており、適切な距離感のある心地よい環境を描けていたのは良いと感じました。一人最初から告白してきたヒカリがその分ヒロインしてましたし、分散が効いていたのもGJ。その分、ののかママの破壊力がとんでもないことになってましたが……。
しかし、幽霊部が安定稼動するところで共通ルートを終えてしまったために、彼らの関係性はあくまで赤の他人から友人という関係に変わった程度で終わってしまったのは残念でした。後に続く個別ルートでは幽霊部の仲間の絆を強調するようなシーンが多く用意されており、温度差を感じずにはいられなかったのは惜しい。


・祈ルート。

ちょろい祈ちゃん可愛い。しかし、敢えて空気を読まずに都合の良い正論をぶち込んでいく序盤の祈さんがいなくなってしまったのはちと残念に感じましたが、そこは変化を楽しみましょうということでしょう。こういうプライドがある人物が変わっていくのは萌えってやつですよね。
ただ、「俺と祈は、激しくセックスした。」の一文で一晩を表現するのは笑いと共に怒りが枠から止めて欲しいところ。そこが大事なんだろ!と。

話の本筋である祈の屈折した性格については、彼女自身の中での折り合いの付け方、歪み、脆さなど、しっかり描かれており良かったです……が、その解決方法が唐突な殴りあいというのはついていけませんでした。それでいいんか祈。軽く流していましたが、親との対話とかが普通なら鍵になるんじゃないかなぁと思ったりしたのは私だけか。


・彩乃ルート。

幽霊部創設の理由など舞台背景が語られるルートでした。ただ、そういった設定の重要度は低くなりがちなキャラゲーですので、彩乃の足をずいぶんと引っ張ってしまった印象。
まず、彩乃さん万能すぎて全て茶番だったというオチ、それだけ有能なのに留年を続けている理由が正直弱いと感じざるを得ない点(同じ立場の主人公だって進級はしてるし)等々、首を傾げたくなるところが多々ありました。あと、彩乃を孤独から救ったのは間違いなく飛鳥であり、主人公のあの程度の行動で恋仲になるなら、彩乃はやっぱり飛鳥が好きだったんじゃと思えちゃうあたり結構苦しく感じました。飛鳥の死による未練を抱えていたのは間違いないですが、彼女の長年の悩みは既に解決済みだったというのは、ね。

まあ、二つ目の手紙を出した犯人の正体など、読んでいて「成程」と思わせる部分もあったのは確かで、面白い話になる萌芽はあるので、次作以降にも期待ですかね。


・ヒカリルート。

ヒカリ可愛い。男が思い描く「女の子」像をそのまま形にしたようなヒカリさん可愛い。天使だった。

物語の序盤から告白してきたというのもあって、付き合いだすまでの流れはスムーズでしたし、イチャラブ比率が高めでしたし、終盤に出てきた問題についても重すぎず軽すぎずで、総じて完成度が最も高く素晴らしい出来のルートでした。これだよ、私が求めていたのはこれだよ!


・若葉ルート。

こちらは友人枠のヒロインとして、ヒカリとは真逆の立場からアプローチをしていきます。若葉が資産家の娘である立場と性格の間で悩んでいたり、主人公は恋人として友人としての両面から若葉を受けれたりなど、アレンジが効いていて面白かったです。イチャに関してもデートで飲み物を頼んだシーンとか大変おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

シナリオの足運びについては、性交渉後に告白云々で悩んでいたり、関係確立後にお嬢様を演出し始める若葉など「山場が必要だから作りました」と言わんばかりの茶番臭が漂っていたのは残念なところ。もう徹頭徹尾平坦なシナリオでひたすらイチャイチャしてくれてもいいのよ?

あと、デート中にバイブを付けてきた若葉にはとても笑わせてもらいました。よく街中で落ちなかったなそれw


・柑南ルート。

メイドとしての立場に居場所を求める柑南と、友人として柑南と接したいお嬢様、そして主人公との恋愛と話題はそれなりにあったのですが、サブキャラである宿命か幽霊部物語に進路の話は重すぎたか、かなり不完全燃焼気味な印象でした。いきなり「お嫁さん」が希望進路というのはアレではありますが、目先メイド業を続けるのは決して悪い選択ではないですし、幽霊部の先輩やら主人公のことを思えばかなり立派だったと思うんですけどね……というのがどうしても拭えなくて。

まあ、シナリオの内容はともかく、単純にヒロインが+1であるということは悪くないよね、柑南可愛いよねおっぱいおっぱい!

でした。


・ののかルート。

最近、オタクの間では推しキャラクターのことを「俺の嫁」というより「僕のママ」と表現するのが流行ってる(?)ようですが、その流行をしっかり押さえにきたか、おかん属性持ちの妹キャラという高火力です。しかも中の人もあの方という……サガプラは我々を萌え殺したいのかありがとうございます!

ののかがいたからこそ主人公は停滞していられたのであり、ずっと彼を支えてきた彼女は他のヒロインたちでは辿り着けない境地におり、だからこそ随所に散りばめられた「愛しています」は説得力を持って、もう、どう見てもののかがメインヒロインでした本当にありがとうございました。
1年後が舞台というのも要因ではありますが、主人公が未来を見据えて愛する人のために自立を決断するところを描いているのはこのルートだけというのも大きいですね。

ののかが名前呼びと兄呼びを混在させてくるのは個人的には大変良かったのですが、実妹が好みな純血派の方々からすると義妹でしかも主人公の呼称まで変わってしまうのは辛いのかもしれないなぁと思ったり。


・飛鳥ルート。

主人公は飛鳥の死を未だ受け入れておらず、立ち止まったまま。そんな未練は精算して一歩を踏み出そうという話。

こう文面にするとラストルートに相応しい内容ではあるのですが、各ヒロインルートにて克服してるのと、そもそもそんなにお前停滞してないじゃん、結構活動的だったじゃないか、というツッコミがどうしても拭えずでした。あと過去の事実を並べているだけだとか秘密基地で都合よく火事発生しすぎだろとか。
あとまあ、プレイしてないのではっきりとしたことは言えませんが、これって四季シリーズのアレですよね?とか思ったり。うーん。主人公の未練は描く必要はあったと思うのですが、もうちょいなんとかならなかったか。


・総評。

現代の良キャラゲー。

シナリオの粗はそれなりに多く「良作」と判定するには足りていませんが、この作品に求められているものはしっかり応えており、十分に人に薦められる範疇の作品だと思います。萌え欠乏症の方には特にオススメしたいところですね。
 
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